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加古川・姫路の山本社会保険労務士事務所ブログ

兵庫県たつの市を拠点とした社会保険労務士(社労士)の事務所です。加古川市、姫路市、たつの市等、播磨地域全域を中心に活動しております。

高卒の新卒求人について-加古川・姫路の社会保険労務士事務所-
来年3月に高校卒業を迎える生徒向けの求人が7月開始されます。
所轄のハローワークに求人申込後、求人票を受領後、学校に送付もしくは持参していただくと、生徒はそれを見て夏休み中に検討し、夏休み明け9月に応募、その後事業所にて選考という流れとなります。
今般の中小企業においての人材不足は甚だしく、いままで敬遠していた事業所様も高卒求人にチャレンジし始めています。一般的に新卒求人は中途採用に比べて求人費用が安く、離職率が低いことが特徴です。といっても、大企業も高卒求人に力を入れているため、高卒求人を出しても、大企業へ応募が集中するため、「良い反応がなかった」と肩を落とされる事業所も多いのが現状です。
生徒にとって学校でみる求人票はきっかけであり、自宅に戻って、ネットで検索し親と相談しながら決めるのは当然ですので、求人用のホームページを見直し、生徒および親目線で事業所の特徴を表現する必要があると考えます。
一方、中小企業は財源が限られており、どうやって特徴を出せばよいのか皆目検討がつかないという事業所も多いと思いますので、いままで見聞きした事例を以下記載したいと思います。


◆退職金制度導入
以前地域活動をしていた際に、実際に就職が決まった高校3年生から直接聞いたことですが、「他と比べて退職金制度があったから決めた。10年くらい勤めたら結構もらえる」という声がありました。
この声から想像するとその企業は10年後の退職金の金額を明示していたことがうかがえます。高校生の驚く金額及び、親御さんのまあ良いのではないかと思う金額の基準にすることとなるでしょう。
また、学校で高校生徒へ目に留まる必要があるため、求人票と合わせてPR用リーフレットを差し入れが有効で、そこに、10年後の退職金を前面に出す等の工夫も必要と考えます。

今般、求人に100万円をかけて、数カ月内に退職してしまうことも珍しくなく、10年勤続後の退職金を100万円支給したとしても経費として安く、なにより高校生にとっては、非常に高額にみえるのは想像できます。
 一方、退職金制度は一度作成すると、廃止しにくい性質もあります。他の従業員様への配慮なども注意しないといけません。


◆給与と賞与の塩梅
 現在、給与と賞与を支給されている場合は、賞与を廃止して、賞与支給分を毎月の給与月額に加算して他の求人票と比べて給与月額が高く表現するということを実行された事業所様と、これとは逆に、いままで賞与が無かったが、求人応募者が少ないので、賞与制度を作ったという事業所様がありました。
 どちらも甲乙つけ難く、給与月額は、後で減額するとなると従業員様の同意が必要で難しく、賞与はほとんどの場合、規程にて「会社業績によって変動する」としているため、もしもの場合に調整が聞きますが、やはり賞与制度ありとなると期待が膨らみます。実際に賞与支給されないとなると意欲がなくなります。
両者とも人件費は増える話になるのは間違いないです。そして当然、他の従業員様への配慮が必要です。
本件においては、給与や賞与を変化すること、また変化をすることを求人募集として表現することが、有効なことなのかなと感じました。


◆技術が手に入る、資格や講習がたくさん手に入る
手に職をつけたいというニーズはあると感じます。社内では当たり前と感じている仕事ですが、外部からすると技能にあたる職務があると思います。これを前面に表現するのも良いと感じたことがあります。実際に建設業や製造業等であれば、ほとんどの場合、技能が身につくと思いますし、日頃の業務を改めて洗い出すと、求人募集へ表現できそうなものがあると思います。
弊所のような事務職であっても、「事務処理能力に身につく」は、特別な能力ではないと感じてしまい表現に尻込みしますが、「どんな会社にも事務処理は必要です。どこでも通用する事務処理能力が身につきます。」等の表現なら目に止まるかもしれないなと思います。
 また、資格や技能訓練、講習などは、会社としてサポートする体制を制度化して表現することは、高校生にとっては、魅力に感じると考えます。自身が10代20代の時を振り返ると、今よりも野心があり、成長欲があったように思います。
 「高卒3年後、21歳の自分」という文章やイラスト、漫画を作成し、大学生の友達や他就職した友達に、資格や技能を自慢しているようなイメージを加えると、より意欲が沸き、わかりやすいと思います。費用面でも、継続的に支給しないといけない給与と違って、講習受講等の一時的なものですし、チャレンジしてもらった方が会社にとっても、有益と思いますので、この資格講習サポート制度は、新卒求人には有益と感じます。


◆まとめ
新卒求人募集の競合相手は、大企業です。生徒も親御さんにも人気があります。中小企業ならではの身軽で身近で、手数が多いアプローチが必要かもしれません。
18歳との良縁に巡り合えば、少子超高齢化社会の日本では、宝くじがあたったようなものですが、宝くじより確率が高いです。再考、一考の余地ありと考えます。
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